陸前高田市探訪 「甦る記憶」リメイク版

震災前から震災を経て現在までの記録画像を纏めたリメイク版

(仮称)ドーミーインEXPRESS陸前高田ホテル新築基礎上げ工事

2月14日に現場を訪れたときの様子を改めて振り返ってみたいと思います。その時にまず目を引いたのは柱型の状況です。柱の主筋には蛇腹筋がきちんと巻かれており、その先端部分は丁寧に曲げ加工が施されていました。通常なら基礎から主筋が立ち上がってくるのですが、この現場では基礎から鉄筋が直接伸びている様子は確認できませんでした。

2月28日撮影

今回は以前の基礎にふかし基礎的な型枠施工がされていて、主筋の天端まで型枠が組まれていて、その天端部分にはユニット据付用のアンカーボルトが埋め込まれていました。構造的な工夫が随所に見られ、現場監督や施工業者のこだわりが感じ取れました。作業エリアの奥に目をやると、KATO製のラフタークレーンが据え付けられていました。巨大な機材を力強く吊り上げる姿は、やはり工事現場の象徴のように思えます。クレーンが稼働するたび、地面にわずかに振動が伝わってきて、まるで現場そのものが呼吸しているかのように感じられました。

西側工区では、型枠支保工の設置作業が一通り終わり、次の工程へと進んでいました。型枠大工さんたちは天端にユニット据付用のアンカーボルトを一本一本丁寧に設置していて、その姿は実に頼もしいものでした。さらに、基礎の幅を正確に揃えるために巾木を打ち付ける作業も行われており、これがコンクリート打設の最終確認的な役割を果たしていました。大工さんたちが手際よく動きながら、最終的な仕上げをしていく様子は、熟練の技がにじみ出ていて思わず見入ってしまいました。

一方、東側工区ではすでにコンクリート打設が始まっていました。ポンプ車のブームが大きく天へと伸び、その姿はまるで巨大な筆で空をなぞるよう。そこへ次々と生コン車がやってきて、ポンプ車へとコンクリートを送り込んでいました。ホースから勢いよく流し込まれる生コンは、まだ柔らかく、光を受けると鈍い光沢を放っています。作業員がバイブレーターをあてながらコンクリートを隅々にまで行き渡らせる様子は、緊張感が漂いつつも、どこか安心感を与えるものでした。こうして一つ一つの基礎が固められ、確かな形へと育っていくのです。

西側ゲートから現場全体を見渡すと、その活気が一望できました。手前の西側工区にはラフタークレーンが堂々と据え付けられ、奥の東側工区では生コン車やポンプ車がひっきりなしに出入りしていました。工事車両のエンジン音や作業員たちの掛け声、鉄材がぶつかり合う音が入り混じって、まさに現場ならではの熱気に包まれていました。この日の現場は、それぞれの工区で異なる工程が進行しており、全体の動きが一層立体的に感じられました。

西側では基礎の仕上げ作業、東側ではコンクリート打設と、それぞれが次のステップへ向かうために全力で動いている様子がひしひしと伝わってきます。建設工事というのは一見すると単調な繰り返しに見えますが、こうして現場を丁寧に観察すると、一日一日が違う表情を見せていることに気付かされます。鉄筋を組み、型枠を組み立て、アンカーボルトを設置し、そしてコンクリートを打ち込む。その一つひとつの作業が積み重なって、やがては大きな建物として完成していくのです。

 

また、このホテル建設が持つ意味も大きいと感じます。陸前高田という場所は東日本大震災で大きな被害を受けました。その中で、こうして新しいホテルが建設されることは、地域の復興のシンボルのひとつでもあります。観光客やビジネス利用の人々が訪れる拠点となり、地元の方々の働く場にもなります。現場で働く人々の表情の中にも、その期待と責任を背負っているような真剣さが感じられました。ふと足を止めて現場を眺めていると、ただの建物ができていくのではなく、地域の未来を支える大切な基盤が形作られているのだと実感します。鉄とコンクリートで築かれるものは物理的な建造物ですが、そこに込められた人々の想いや願いは、確かに無形の力として建物に宿っていくのだと思います。

工事現場は、ひとつの「ドラマ」のように日々変化していきます。4月28日の一日は、その中でも西側と東側の工区が同時に動いていたという、現場のダイナミズムを強く感じられるものでした。完成までにはまだいくつもの工程が残されていますが、一歩一歩、確実に前へ進んでいる姿を見ると、これからのホテルの完成がますます楽しみになります。

閲覧くださいましてありがとうございます。

陸前高田市探訪「甦る記憶」データー版