陸前高田の「チャオチャオ踊り」―思い出と今をつなぐ音頭の夜
先週、久しぶりに「お天王さま夏祭り2025及びチャオチャオ陸前高田道中おどり」のチャオチャオ踊りを見に行ってきました。まちなか広場では、お天王様夏祭りやチャオチャオ踊りにあわせて色とりどりのトラックが屋台を広げ祭りの活況を呈していました。


陸前高田のお天王さまは、長砂下宿に司る八坂神社の例大祭で、長砂の八坂神社から本丸公園に司る天照御祖神社に7月15日に二つの神社を結ぶ400年にも渡るとされている神輿渡御。この例大祭を持って陸前高田の夏が開けると言われています。なお、今年は丁度例大祭の日に梅雨明けを迎えて夏本番の幕開けとなりました。



夜風のなか響く太鼓の音、色とりどりの浴衣に身を包んだ人たちの輪―祭りの空気が街に戻ってきたような気がして、胸が少し熱くなりました。







でも、ふとした瞬間に思い出したのです。あの震災前のにぎわいを。かつては高田駅前から約500メートルにもわたる駅前通りを、高田地区だけではなく沼田、米崎、浜田地区等の各地区婦人会や青年会、及び銀行関係等100を超える団体が所狭しと踊っていたあの光景。揃いのハッピや浴衣を着て、子どもからお年寄りまでが一緒になって踊る姿は、まさに陸前高田の“夏の原風景”でした。



今夜の参加者は、その頃と比べればずっと少なかった。年々進む少子化や高齢化の現実も、目の前の輪の中に見えていたように思います。それでも、あのときの音頭はしっかりと続いていました。輪になって踊る人々の中には、たぶん当時の子どもだった人や、家族を失っても戻ってきた人もいるのでしょう。



規模は小さくなっても、そこに込められた想いや伝統は、むしろ深く、静かに心に響いてきます。

「続ける」ということの重みと大切さ――それを教えてくれる夏の夜でした。
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